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「小説家を見つけたら」(Finding Forrester)
製作年/国 2000年/アメリカ
監督 ガス・ヴァン・サント
製作 ローレンス・マーク
製作総指揮 ダニー・フルフ、ジョナサン・キング
脚本 マイク・リッチ
キャスト ショーン・コネリー、ロブ・ブラウン、F.マーリー・エイブラハム、アンナ・パキン、バルタ・ライムス、マット・デイモン
配給会社 ソニー・ピクチャーズ・エンターテインメント |
冒頭の少年のラップシーンからやはり「ガス・ヴァン・サント監督」だな、と感じる。
写真を撮るようなフレームワーク。ぼくはこの監督のフレームワークがめちゃめちゃ好みだ。
音楽もどこか特異で、ぼくみたいな若造ガキンチョが出会わないだろうBGMを使ってくれる。
舞台はアメリカ・NYのダウンタウン。ここらに住む若者にとってストリートバスケットは一番の遊び道具であり、一番の友人との絆である。バスケットがうまければ仲間に認められる。
おれたちも同じような経験をしている。足が速い奴は何かと人気者だった。
それは少年時代のいい経験でもあり、苦い経験でもある。しかし、本来そうやって競い合って大人になっていくものなのだろう。
一人の青年ジャマールは本を読み、本を書くことが好きな高校生。彼にものを書く才能はあった。公立高校に通っていたが、私立からの推薦にかかり遍入することになる。しかしまだその才能は開花していなかった。
そんなジャマールはある日、偶然に偉大な作家フォレスターと出会う。
独学であっても、やはり背中を追いかけたくなる相手は必要だ。それが人であるのか、物であるのかはわからないけど、何かを学べる相手というのは必要不可欠であるとぼくは考える。
書くということを教えてもらうジャマール。女の子のこと、幼なじみの同郷の親友たちとの時間も忘れ彼は書くことに一心不乱に没頭する。
ジャマールの才能は開花をし始めた。だが、そんなある日、事件が起こる。
フォレスターが過去に発表したタイトルだと知らなかったジャマールは、自分の文章に彼のタイトルをつけたまま文学部の先生に提出してしまう。しかし、先生はそれに気づき「盗作疑惑」をジャマールにかける。
結局はフォレスターが、ジャマールが自分で書いたものであることを証明するのだが、その事件に関するフォレスターのセリフが何より印象的だった。
「苦い経験をした人間は、気持ちのわかる素晴らしい人間になるか、嫉妬心から危険な人間になるかのどちらかだ」
これは過去に出版できなかったという苦い経験を持っている文学部の先生を指しての言葉だが、間違いないな、と思う。
アートはだからこそ繁栄しそうで、繁栄しないのだろう。
皆、自分の才能にプライドがある。そこを超えられるのは一部の人間であるということだ。
「小説家を見つけたら」
ぼくは最初このタイトルを見て、「街などで小説家を見つけたら・・・・」という内容の映画だと思っていた。だが、実は社会や大人たちへのメッセージも込められている映画なのだと思った。
「アーティストを見つけたら」
金を持っている、社会や人を動かせる地位にいる人たちに是非この映画を見て欲しいと思う。 |