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  ■first scene 「未成年」(全28話)
  second scene
「くすぶる日々」(全26話)
  third scene 「友達の死」(全14話)
  fourth scene 「青春の輝き」
  第1話  「新学期」
  第2話  「口では語らない男」
  第3話  「コンパスのような存在」
  第4話  「霞高校」
  第5話  「わかり合う、大人と子供」
  第6話  「白い、それ」
  第7話  「オカシイけいこ」
  第8話  「青く激しい炎」
  第9話  「壊れかけの人間」
  第10話 「不良品のプレミア」
  第11話  「大人と子供の恋愛」
  第12話 「真相」
  第13話 「人間の弱さ」
  第14話 「屋上からの空は近い」
  第15話 「島田の決心」
  第16話 「一番いいシナリオ」
  第17話 「出会いもスタート、別れもスタート」
  第18話 「ただ純粋に、楽しかった」
  第19話 「5人を引きつけているもの」
  第20話 「time goes by」
  第21話 「卒業ライブ」
  第22話 「登場」
  第23話 「スポットライトがまぶしくて」
  第24話 「暴動」
  第25話 「祭りの後」
  第26話 「背中がゾクッとした」
  第27話 「わからない」
  第28話 「リアルな死が近すぎる」

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何でも思い通りにやってきた。
人から絶対にできないと言われるようなことでも、何故だかこれまでやってのけてきた。
でも、これだけは叶わない夢なのかもしれない・・・・。


first scene 未成年
第1話「新学期」

ピー! ピー!!
ピー! ピー!!
「電車は間もなく発車いたします」
どんな奴がアナウンスしているのか想像もできない程の車掌の低い声がホームに響き渡る。
その中に相反するような若く弾む声。
「ちょ、ちょっと待って、待ってー!」
深刻な表情で階段を足早に駆け下りる加藤が叫ぶ。
加藤のすぐ後ろにいた萩原は後ろを振り向きながら大声で叫んだ。
「おい! おまえら、早くしろよ! 電車、間に合わねえぞ!!」

ここは片田舎にある人気の少ない街、情円市霞町。都会に際立つ車のクラクションや人ごみなどとは無縁の、静かな、静かな、太陽と土と水が目立つ街だ。
駅のホームからは隣県との県境である山々が360度に渡りはっきりと見ることができる。
それはまるで、手を伸ばせばすぐにでも届きそうなくらいに、近い。
2000年4月。春、真っ只中だった。
桜の咲いている山々はどんな有名なアーティストにも表現できないほど鮮やかで美しい。それは現在高校3年生で、これまでの2年間、何度も何度も遅刻と悪さを繰り返してきたこの不良たち5人にも美しいと感じれるほどだった。

電車がレールの上を走るゴトンゴトンという音が、少しずつ少しずつ遠のいていく。

1時間目に間に合わせる為には最終電車だったその消えゆく4両編成の電車を見ながら、永川は言った。
「菊池・・・・、まーたお前のせいだよ」
永川が後ろを振り向くと、ベンチにのけぞるように座りながら山を見つめ、クールにたばこを吸っている1人の男がいる。
田舎町ではあるがこの霞町の老若男女、知らない者は誰もいない菊池だ。
永川は「はぁ・・・・、何だ、こいつは」と言いたげな、しかし、「いつも通りだな」となかばあきらめかけの表情で、両手をズボンに突っ込みながら、かかとをふんずけた足でノソノソと菊池のいるベンチへと向かっていく。
2人の側で立っていた良はそんな菊池と永川を見て、クスっと笑っている。端整な顔をしているからだろうか、キザでなくてもキザに見える。
反面、時刻表と時計を何度も確認していた加藤は「また、怒られるよ・・・・」と、何か大失敗をしたかのように1人落ち込んでいる。

この物語は嫌々とも感じられる学生服の着こなし方をした、彼ら5人のリアルな物語である。


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