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fourth scene 青春の輝き
第1話「変化」


世の中には変えられないものがある。

土の色は変えられない。
親子関係は変えられない。
時の流れは変えられない。
そんなことはわかってる。
でも、どうしても変えられない事実を変えたい時がある。

運命は変えることはできないのだろうか・・・・。

運命を変える。
これは叶わない願いなのかもしれない。
未成年だったあの頃のように生きたい・・・・。
ただそれだけだ。
それ以上は何もいらない。
あの頃が手に入るとするならば、死んだっていい、とさえ思ってる。

大人になってしまった以上、変えられないものなのか・・・・。
でも、でも、もしできるのなら、おれはいつ死んでもいい・・・・。

イエスタディ・ワンス・モア
なぁ、昨日よ、もう一度・・・・。
それを叶えてくれるのなら、おれは死んだっていいさ。

加藤が自殺してから、最初にみんなに電話をかけたのは菊地だった。
これまで菊地から電話がかかってきた覚えなんかない。
菊地は友達のことを誰よりも思っていたが、でも誰よりも格好を付けたがる恥ずかしがり屋だった。
わかりえない感覚かもしれない。
友達に電話をかけることすら、菊地にとってはとても照れる行為だった。

そんな菊地が電話をかけてきた。
そうなったのは、加藤の死以外何ものでもなかった。

菊地は良に電話した。
「あぁ・・・・」
うかない返事で良は答えた。

良もまた、菊地と同じようにこの2週間を生きていた。
毎日のほとんどの時間を部屋の中で過ごし、誰とも会おうとしなかった。
加藤の葬式が終わって1週間が経った頃、ひさしぶりに携帯を手にすると、アルバイト先から何十件と着信が入っていた。
「あ、そうか・・・・」
良は携帯を見て一人、そうつぶやいた。

アルバイトのことなんか、完全に忘れていた。
加藤のこと、そして、自分たち仲間のことだけをずっと考えていた。
留守録にメッセージが入っているか確認した。
4件。
聞くまでもなく内容はわかっていた。
良は携帯を床に落とし、ベットにうつむきに寝転んだ。

「なぁ・・・・、おれたち何にずっとこだわってきたんだろう」
菊地は突然そう言った。
「・・・・」
良は何も言わなかった。
「なぁ、良。おれたちはお互いのこと、何を知ってる?
おれは何も知らねえよ。お前が今どんな生活をしてるのか、どんな彼女と付き合ってるのか、毎日どんなことを考えて生きてるのか・・・・。
なぁ、良、答えろよ」

菊地は静かに、だが、圧迫感を感じさせるような口調で言った。
良はベットに仰向けに寝転びながら、そんな菊地の話を天井を見つめながら聞いていた。
「おれも、今お前が言ったことをずっと考えてた。
情けないよ・・・・。
友達に、何よりも大切な友達に、自分のことをまったく言っていなかった。
ダサイ部分をぶっちゃけれなかった。
友達に自分が悩んでいることを話すのが格好わるいと、腐ったプライドにこだわって言えなかった・・・・」
良は言った。

目に映っていた天井が波打つ。
両方の目から、一筋の涙が溢れ出していた。


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