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  ■second scene
「くすぶる日々」(全26話)
  第1話  「ガキではない5人になり」
  第2話  「大人ということに追われ」
  第3話  「再会」
  第4話  「わからない感情」
  第5話  「照れくさいな」
  第6話  「バカなところは変らない」
  第7話  「深夜のファミリーレストラン」
  第8話  「夢か友達か」
  第9話  「夕暮れに向かって走る電車の中で」
  第10話  「夢の裏側」
  第11話  「ひとりぼっち」
  第12話  「背中にはいつも悲しい夕暮れがあった」
  第13話  「ディスコ」
  第14話  「で、どうするんだ、これから・・・・」
  第15話  「ホステスの女との生活」
  第16話  「ヒーローは遅れてやってくるもの」
  第17話  「あの頃の菊地」
  第18話  「自分が生きる理由」
  第19話  「やりたい仕事が見つからない」
  第20話  「旅」
  第21話  「2年前、前回の5人」
  第22話  「萩原が外国で見つけたもの」
  第23話  「言えない菊地」
  第24話  「情けねぇ」
  第25話  「23歳までの5人の生活」
  第26話  「曇った心にはいつか雨が降る」

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second scene くすぶる日々
第26話「曇った心にはいつか雨が降る」


 高校を卒業してから5年。5人の毎日は目に見えては何も変わらなかった。
 簡単には願いは叶わない、そんなくすぶった日常が続いていた。

 夏の夜明けは早い。
 4時過ぎ、
 もう日は登り始め、SHOCK FOODの店外は明るくなってきている。

 みんな、朝から仕事やバイトが待っていた。
 昔なら楽しければ、夜を過ぎ、朝を迎え、昼になっても一緒にいたのに・・・・。

 5人は帰ることにした。
 店を出て、「バイバイ」と、みんなで言い合ってる時、
「あ、おれ・・・」
 と、加藤が何かを言おうとし、口をつむった。
「うん? どうした?」
「・・・・・・」
「何かあった?」
 良が聞いた。

「いや、何でもない」
 加藤はうつむきかげんで言った。
 そんな加藤にみんな一瞬妙な感覚を感じた。
 しかし、誰も加藤に何も言わなかった。

「またすぐ会おうぜ」
 菊地が笑顔で加藤の肩をポンと叩き、言った。それで、みんなの妙な感覚は消えた。
 みんな、そういうことなのだと思った。
 そう思ったのは、何より自分自身がそう思っていたからだろう。

「次、いつ会うのか?」
 加藤はそれを聞こうとしたに違いない、と。

 加藤の思いは確かにそうだったのかもしれない。
 うまく菊地が読み取ったと言えるのかもしれない。
 でも、加藤は吐き出したかった。
 みんなに話をして、曇った心を自分で晴れにしたかった。

 嫌みにも、朝の夏空は快晴だった。

 結局、誰も自分の弱音を吐かなかった。
 菊地も、良も、永川も、加藤も、萩原も・・・・。

 そのまま5人は別れた。
 先にある惨劇なんて、誰も考えもしなかった。

(了)
SECOND SCENE「くすぶる日々」全26話完
TO BE THIRD SCENE「友達の死」・・・・


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